2018-2019年
“わたしたちの場所をみんなでつくろう”のコンセプトのもと、虎ノ門ヒルズで開催するイベントシリーズ「Our Parks」。イベントによる賑わいをきっかけに、地域住民やワーカー、来街者をつなぎ、コミュニティの核となる居心地よい場づくりの実現と持続的な地域活性化を目指すプロジェクトです。
秋にふさわしいイベントを開催したいというクライアントの意向から、読書を軸にイベントを展開することに。そこで、本のスペシャリストである内沼晋太郎さん率いる『NUMABOOKS』にお声がけをして、<本好きのための夢のマーケット>をコンセプトに、企画づくりや運営を行っています。会場となるのは、虎ノ門ヒルズ内のアトリウムやオーバル広場。いわゆるイベント会場ではない通路や芝生が広がる広場に、近隣住民やワーカー、来街者の溜まり場になるようなイベントやコンテンツを提案しています。
庭に開かれたアトリウムには、新刊書店から古書店、そして読書のためのグッズを扱うショップまで幅広いジャンルの個性あふれる店舗が日本全国から勢揃い。芝生が広がるオーバル広場には、移動式本屋「BOOK TRUCK」が出店し、都会の真ん中でゆっくり本と向き合う空間が生まれました。
また、小さな水路が通る遊歩道に沿って、本好きの有志が段ボール一箱分の古本を持ち寄る「一箱古本市」も展開。売主がこれまでに集めてきたお気に入りの本がひとつの箱にぎっしり詰まっていて、まるで本人の頭の中を覗き見しているような、小さな本屋が軒を連ねました。さらに、地方からの特別ゲストをお呼びしてのトークイベントやワークショップも開催。一度で何度でも、本の楽しみ方を多角的に味わえるように工夫を凝らしています。
本の売買のみならず、「本にまつわるさまざまなコトやモノ、人々に出会える」ような場づくりを通して、人が集まり街が醸されていくきっかけづくりを今後も続けていきたいと思います。